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作　者：
宇都宮 三帆 （作者紹介ページ）
大　学：
京都市立芸術大学大学院
技　法：
版画、木版
サイズ：
1167×841mm
材　料：
竹和紙、油性絵具、インクジェットプリント

日常生活の中で見たことがあるはずのものを思い返そうとしてみたけれど、印象は朧げで詳細をはっきりと想像することはできない。そういった、暮らしのさなか記憶に引っ掛かることもなく手放してしまうものが再び目の前に現れた時の既視感を、日々の幻のように感じる。
作品にそのような大切でない些細なモチーフを扱うことで、朧げな印象の輪郭を彫刻刀でなぞり、版画特有の複製という量産可能な物質性を含んだ存在としてはっきりと目の前に現れることへの違和感を持たせられるのではないかと考えている。